私について


山本刀工へインタビュー

社長

めざす日本刀はなんですか?

古い刀を越えたい。
国宝になるような後世に残る日本刀を作りたい

お客様からの注文なのに、刀鍛冶としての技量の誇示だけを目指していた時期もあります。

お客様の気持ちを無視して、私の作りたい日本刀を製作して、良い日本刀を作ったのだから、
それでお客様は当然喜ぶだろうという、作り手中心の考え方でした。

刀鍛冶として、どんなによい日本刀を製作しても、結局は御注文してくれるお客様が喜んでもらえなければ、
その日本刀は大切にされないんだということを、年齢を重ねるたびに感じていき、
お客様の為にオーダーで日本刀を製作する今のスタイルに落ち着きました。

古い日本刀に似せたい
すごい日本刀を製作して評価されたい

そんな事よりも、お客様が喜んでくれて、大切に代々受け継がれてくれる事が私にとって重要なのです。

どんなに良い日本刀でも、所有する人が興味が無ければ、大切にされなければ、単なる鉄の棒と同じです。

日本刀を製作する作り手として、一生懸命製作した日本刀がそんな状態で保管されるのはとても悲しいしです。

どうすれば、大切にされるのかをずっと模索してきました。

結局は、ご注文してくださるお客様が喜んでくれる事が、最低条件なんです。

その日本刀を大切にしてくれるお客様の姿を、お子さんやお孫さんは絶対に見ています。

そして、お客様の奥様やお子様、その日本刀を受け継ぐ次の代の方、
その次の代の方まで注文したお客様の想いが繋がっていくかが大切だという結論になりました。

どれだけお客様が気に入ってくれるか
それを突き詰めて考えた結果、お客様に合わせた一振り一振りの特別注文という注文スタイルになりました。

日本刀を特別に注文するという事は

私のお客様で日本刀の愛好者は、かなり少ないです。
ほとんどのお客様は、日本刀を初めて所有する、注文する方です。
日本刀を美術品や武器という物としてではなく、何か想いを持って、それを日本刀に込めたい、
日本刀として形にしたいとお考えの方が多いように思います。

たとえば、定年退職の記念に
お孫さんの為のお守り刀に
娘さんの嫁入り短刀に
家の家宝としてのお守りとして
お客様の想いは色々ですが、そこには同じ日本人としての魂を感じます。
その魂を、どうにかして形にするのが私の職人としての役割だと思っています

特別注文という注文スタイルで一番気を付けていることは何ですか?

自分の作りたい日本刀を製作して完成品で売れば
原価も計算できます。
すでに完成しているので失敗もありません。

でも、完成した日本刀を買ってきて、これが家宝の日本刀だ
これから家の家宝だから大切にしろと言っても、想いが無ければたぶん大切にはされないし、
ただの物になってしまうような気がしてなりません。
お金が無くなれば売られてしまうか、タンスの中の肥やしとして、忘れ去られた存在になってしまうと思います。

私は、日本刀だから想いが伝わる、家宝になるとは思いません。

例えば、
お父さんが大切に腕にしていた時計

ずっと手紙を書くときに使っている万年筆

いつも洗車をしている何十年も大切に乗った車

お母さんから受け継いだ指輪

それらには、所有者の想いがあり、それを知っている家族の方がいるから、
他の物に変えれない大切な思い出の品、形見になります。それがその家の家宝になるのだと思います。

私の製作する日本刀が、お客様の想いを伝える家の家宝になってくれれば嬉しいなと思いながら、
一振り一振りを一生懸命製作しています。

だから、日本刀の制作の前の段階、お客様との理想の日本刀を具体化するための話し合いを一番大切にしています。

 

保管や手入れの方法は

白鞘で納めますので、保管は特に気にされることは少ないと思います。
日の当たらない所で保管してください。
年に2回ほど、油を塗ってもらえれば、基本的に1000年は保管できるはずです。
手入れのやり方は、THEヒバソンクリエーターズさんが動画を撮影してくれているので、ユーチューブを見てください。
保管の方法は難しく無いです。

日本刀の所持・保管について


備前長船 刀鍛冶 山本 祐永(すけなが)

昭和31年11月6日
福岡県福岡市早良区生まれ。
福岡大学卒業
昭和61年
30歳の時に日本刀製作をする為に入門
平成15年
備前長船に仕事場を購入し、今の場所へ移る
平成15年
備前長船日本刀伝習所を共同開設
令和3年
今までのお客様への恩返しのためにホームページ開設